大学受験の古文の勉強法|何から始める?成績を伸ばす7つの手順

大学受験

「大学受験の古文は何から勉強すればいい?」

「古文単語を覚えているのに、文章になると読めない」

「古文の勉強をしているのに、模試の点数が上がらない」

このような悩みを抱えている高校生は少なくありません。

大学受験の古文は、ただ古文単語や文法を暗記すればよいわけではありません。

古文単語 → 古典文法 → 一文を正確に読む → 長文を読む → 問題演習 → 復習

という順番で、知識を「実際に使える力」に変えていくことが大切です。

そして、古文の勉強で最終的に目指したいのは、

「解説を読めばわかる」状態ではなく、「初見の文章でも自力で読んで解答できる」状態です。

私は、いわゆる偏差値30台から早稲田大学法学部に合格しました。

その後、約20年間にわたって大学受験の指導に携わってきました。

筆者が勤めていた予備校の2005年~2020年までの15年間の合格実績。
(選抜なしの誰でもか入れる予備校としては、立派と評価されていたり、職員も誇りを持って指導していました)

指導風景・環境など
(現在はオーナーが高齢を理由に他塾へ譲渡、移転し名前を変えて再出発しています)

私が受験勉強でも指導でも大切にしてきたのが、**「再現性」**です。

授業を聞いて理解するだけではなく、実際の解答用紙に自分の力で再現できるか。

古文でも、この考え方は非常に重要です。

この記事では、大学受験の古文で成績を伸ばすための勉強法を、7つの手順に分けて詳しく解説します。


大学受験の古文は「勉強する順番」が重要

古文の勉強で大切なのは、やみくもに問題を解くことではありません。

まず基礎知識を身につけ、その知識を文章の中で使えるようにしてから、長文や入試問題に進みます。

基本的な流れは、

古文単語

↓

古典文法

↓

一文を正確に読む

↓

長文を読む

↓

問題演習

↓

復習

↓

自力で再現

です。

大学受験の勉強全体の進め方について知りたい人は、こちらの記事も参考にしてください。
→「大学受験の勉強法を徹底解説|成績を伸ばす勉強の順番と科目別対策」


大学受験の古文を伸ばす7つの勉強法

STEP1 古文単語を覚える

古文の勉強を始めるなら、まず古文単語に取り組みましょう。

古文単語がわからなければ、文章の内容を正確に理解することが難しくなります。

ただし、ここで注意したいのは、

「単語帳を最初から最後まで完璧に覚えてから読解を始める」必要はない

ということです。

ある程度の単語を覚えたら、文法や読解の勉強も並行して進めていきましょう。

「覚えづらい一割」を探し続ける

私自身、暗記では、

「覚えづらい一割を探し続ける」

ことを大切にしてきました。

何度も単語を繰り返していると、自然に覚えられる単語と、何度やっても覚えにくい単語が分かれてきます。

そこで、すでに覚えている単語ばかりを何度も確認するのではなく、

自分にとって覚えづらい単語を見つけて、そこを重点的に繰り返す

のです。

古文単語でも、この考え方を使えます。

すべてを同じ時間かけて覚えるのではなく、「まだ覚えていない部分」を見つける。

これだけでも、暗記効率は大きく変わります。

古文単語を含めた大学受験の暗記方法については、こちらで詳しく解説しています。

→「大学受験の暗記法|覚えづらい一割を攻略する勉強法」


STEP2 古典文法を理解する

古文単語と並行して、古典文法を勉強します。

特に重要なのが、

  • 用言の活用
  • 助動詞
  • 助詞
  • 敬語

などです。

古典文法は、単なる暗記科目ではありません。

文章を正確に読み取るための「道具」と考えてください。

例えば助動詞がわかれば、

  • 過去なのか
  • 推量なのか
  • 意志なのか
  • 打消なのか
  • 当然なのか

など、文章の意味をより正確に判断できるようになります。

文法は「覚えた」だけでは不十分

古典文法で注意したいのは、

「助動詞を全部覚えたから、古文が読めるようになった」わけではない

ということです。

実際の文章を読んで、

「ここにある助動詞は何か?」

「この助動詞はどの意味で使われているか?」

と判断できることが重要です。

つまり、

知識 → 使用 → 定着

という流れを作る必要があります。


STEP3 一文を正確に読む練習をする

単語と文法の基礎ができてきたら、一文を正確に読む練習をします。

いきなり長文全体を理解しようとする必要はありません。

まず、

「この一文は何を言っているのか?」

を確認します。

そのときに意識したいのが、

  • 主語
  • 述語
  • 修飾関係
  • 助動詞
  • 敬語
  • 指示語

です。

古文が読めない人は、文章を何となく眺めてしまうことがあります。

しかし、一文ずつ構造を確認していくと、次第に文章全体も読みやすくなります。


STEP4 主語を意識して長文を読む

古文読解で特に重要なのが、主語の把握です。

現代文と違い、古文では主語が省略されることが少なくありません。

そのため、

「この行動をしているのは誰なのか?」

を意識しながら読む必要があります。

例えば、

「御簾の内へ入り給ひて……」

と書いてあった場合、

「誰が入ったのか?」

を考えなければ、正確な内容を理解できないことがあります。

敬語も主語を判断する手がかりになる

古文では敬語が人物関係を判断する手がかりになることもあります。

そのため、

単語・文法・敬語・前後関係

を総合して、「誰が何をしたのか」を判断します。

古文を読むときは、

「今、この場面では誰が何をしているのか?」

という問いを常に持っておくとよいでしょう。


STEP5 古文長文を繰り返し読む

一文を正確に読めるようになったら、長文読解に進みます。

ここで大切なのは、

一度問題を解いて終わりにしないこと

です。

一度目は問題を解きます。

そして復習では、

  • 知らなかった単語
  • わからなかった文法
  • 主語を間違えた箇所
  • 現代語訳できなかった部分
  • 話の流れを見失った箇所

を確認します。

そのうえで、もう一度本文を読み直します。

すると、最初に読んだときには理解できなかった文章が、次第に読めるようになっていきます。

「解いた問題」を教材として使う

古文の問題集は、問題を解くためだけのものではありません。

本文そのものを学習教材として使う

という意識を持ってください。

一つの文章から、

  • 単語
  • 文法
  • 敬語
  • 主語
  • 古文常識
  • 読解

をまとめて学ぶことができます。


STEP6 間違えた問題を復習する

古文の成績を伸ばすためには、問題を解いた後の復習が非常に重要です。

例えば問題を間違えた場合、

「古文が苦手だから間違えた」

で終わらせてはいけません。

原因を細かく分けてみましょう。

単語が原因だった

知らない古文単語があった。

→ 単語を覚える。

文法が原因だった

助動詞や助詞の意味を判断できなかった。

→ 文法を復習する。

主語が原因だった

誰が何をしたのかわからなくなった。

→ 前後関係や敬語を確認する。

読解が原因だった

単語も文法もわかっていたのに、文章全体の流れを理解できなかった。

→ 本文をもう一度読み直す。

このように原因を分けることで、次に何を勉強すればいいのかが明確になります。

間違えた問題を次の得点につなげる復習方法については、こちらの記事で詳しく解説しています。

→「大学受験の復習方法|間違えた問題を得点力に変える7つの手順」


STEP7 自力で解答を再現できるか確認する

ここが、私が受験指導で特に大切にしてきた部分です。

私は勉強するとき、

「理解したか」だけではなく、「自力で再現できるか」

を重視してきました。

授業を聞いて、

「なるほど、わかった」

と思っても、それだけでは本番の答案にはなりません。

大切なのは、

解説を閉じた状態でも、自分の力で答えを導き出せるか

です。

古文なら、

  • 単語の意味を思い出せる
  • 文法を使える
  • 主語を判断できる
  • 本文の内容を説明できる
  • 設問の根拠を本文から探せる
  • 自力で正解を導き出せる

というところまで持っていきます。

これが「再現性」です。


古文の勉強はいつから始める?

「古文はいつから始めればいいの?」

という疑問も多いでしょう。

基本的には、早く基礎に取り組むほど余裕を持って受験対策を進められます。

ただし、重要なのは学年だけではありません。

現在の自分の学力から逆算すること

です。

高1・高2

この時期は、

  • 古文単語
  • 古典文法
  • 一文読解

など、基礎を固めることを優先します。

焦って難しい問題に取り組むより、基礎を確実に身につけることが重要です。

高3春〜夏

基礎を固めながら、長文読解に進みます。

単語・文法の復習と長文演習を並行して行いましょう。

高3夏以降

問題演習や模試を活用して、実戦力を高めます。

ここからは、

「知識があるか」だけでなく、「時間内に問題を解けるか」

も重要になります。

高3秋以降

志望校の過去問を使い、実際の入試形式に慣れていきます。

ただし、過去問を解いて点数を見るだけでは十分ではありません。

間違えた原因を分析し、弱点を補強してから、再び問題に取り組むことが重要です。

過去問をどの時期から始め、どのように復習するかについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

→「大学受験の過去問の使い方|いつから始める?何年分・何回解く?効果的な復習方法まで解説」


古文の成績が上がらない人が見直したい5つのポイント

古文を勉強しているのに成績が上がらない場合は、次の5点を確認してください。

1.古文単語を覚えたつもりになっていないか

単語帳を眺めただけでは、実際の文章で意味を思い出せないことがあります。

必ず自分で意味を答えられるか確認しましょう。

2.文法を暗記しただけになっていないか

助動詞を覚えるだけでなく、文章の中で意味を判断できるか確認します。

3.主語を意識しているか

「誰が何をしたのか」を追えているか確認してください。

4.長文演習が不足していないか

知識だけでは、実際の文章を読む力は身につきません。

5.間違えた問題を解き直しているか

一度間違えた問題をそのままにしていると、同じミスを繰り返します。


共通テストの古文対策にも「基礎→演習」が重要

共通テストの古文対策でも、基本的な考え方は変わりません。

まず、

古文単語・文法・読解力

を身につけます。

そのうえで、共通テスト形式の問題や過去問を使って、

  • 本文を読むスピード
  • 設問の処理
  • 根拠を本文から探す力
  • 時間配分

などを確認していきます。

共通テスト対策だからといって、いきなり実戦問題だけを解くのではなく、

基礎知識 → 読解 → 実戦演習

という順番を崩さないことが大切です。


古文の問題集は何冊もやったほうがいい?

古文の問題集は、必ずしも何冊も取り組む必要はありません。

むしろ、

一冊の問題集を繰り返して、内容を自分の力で再現できるようにする

ことを重視しましょう。

問題を解いて、

「正解したから次へ」

ではなく、

  • なぜ正解できたのか
  • なぜ間違えたのか
  • どの知識が不足していたのか
  • 本文を自力で読み直せるか

まで確認します。

「たくさん解いた」という量だけではなく、

「できなかった問題が、できるようになった」という質

を重視してください。


私が大学受験で大切にしてきた「再現性」と古文

私自身、偏差値30台から早稲田大学法学部に合格しました。

その後、約20年間、大学受験の指導に携わってきました。

その経験から、勉強では、

「わかった」と「できる」は違う

と強く感じています。

授業を聞いて理解する。

解説を読んで納得する。

ここまでは「わかった」状態です。

そこから、

何も見ずに自分で解いて正解する

ところまで進める必要があります。

私はこれを「再現性」と考えています。

古文でも、

「この助動詞は何だった?」

「この人物は誰?」

「なぜこの選択肢が正解なの?」

という問いに、自分で答えられる状態を目指します。

そして、何度やっても間違えるところがあれば、そこが自分にとっての、

「覚えづらい一割」

です。

そこを見つけ、重点的に繰り返します。

この繰り返しが、古文の得点力を作っていきます。


古文だけでなく大学受験全体の勉強法を見直したい人へ

古文の勉強法を理解しても、実際に勉強を続けなければ成績は伸びません。

大切なのは、

計画を立てる → 勉強する → 問題を解く → 復習する → 弱点を見つける → もう一度取り組む

というサイクルを回すことです。

大学受験全体の勉強法について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。

→「大学受験の勉強法を徹底解説|成績を伸ばす勉強の順番と科目別対策」

また、自分に合った塾・予備校を探している場合は、学習方法だけでなく、指導形式や学習管理の仕組みまで比較して選ぶことが大切です。

→「大学受験の塾・予備校の選び方7つのポイント|失敗しない比較基準を解説」


まとめ|大学受験の古文は「知識を自力で使える状態」にすることが大切

大学受験の古文は、次の順番で勉強しましょう。

  1. 古文単語を覚える
  2. 古典文法を理解する
  3. 一文を正確に読む
  4. 主語を意識して長文を読む
  5. 問題演習を繰り返す
  6. 間違えた問題を復習する
  7. 自力で解答を再現できるか確認する

特に大切なのは、

「わかった」→「解ける」→「本番でも再現できる」

という段階を意識することです。

さらに、暗記では、

「覚えづらい一割を探し続ける」

ことを意識してください。

古文は、何となく読む科目ではありません。

単語や文法を身につけ、それを文章の中で使い、問題演習と復習を繰り返す。

その積み重ねによって、少しずつ「読める」「解ける」古文へと変わっていきます。

焦らず、一つずつできることを増やしていきましょう。


よくある質問(FAQ)

Q1.大学受験の古文は何から勉強すればいいですか?

まずは古文単語と古典文法の基礎から始めましょう。その後、一文を正確に読む練習、長文読解、問題演習へと進めます。

Q2.古文単語を覚えても文章が読めません。どうすればいいですか?

単語だけではなく、古典文法や主語の把握、文章の構造を確認しながら読む練習が必要です。単語と文法の知識を実際の文章で使うことを意識しましょう。

Q3.古文はいつから勉強を始めればいいですか?

できるだけ早く基礎学習を始めるのがおすすめです。ただし、学年だけで判断せず、現在の単語・文法・読解力から逆算して学習計画を立てることが重要です。

Q4.古文の成績を上げるには問題集を何冊もやるべきですか?

必ずしも何冊も取り組む必要はありません。一冊の問題集を繰り返し、間違えた原因を分析し、自力で解ける状態まで仕上げることが大切です。

Q5.古文の勉強で一番大切なことは何ですか?

「わかった」で終わらず、実際の問題を自分の力で解答できる状態にすることです。私はこれを「再現性」と考えています。

この記事を書いた人(まな坊)
大学受験指導経験約20年。
自身も受験生時代に偏差値30台から早稲田大学法学部に合格。
その後、予備校で大学受験生の指導に携わり、幅広い学力層の生徒を支援してきた。
勤務していたのは、1学年50〜60名ほどの小規模な予備校。入学時の学力による選抜を行わず、東大を含む国立大学の上位校、医学部、早稲田・慶應などへの合格者を送り出してきた。
自身の受験経験と約20年間の指導経験をもとに、大学受験の勉強法や学習サービスの活用方法を発信している。

タイトルとURLをコピーしました